寝屋川市は6月15日から市立小中学校で実施している授業のライブ配信について、不登校や入院等の児童・生徒も対象にすると発表しました。
ライブ配信は現在、選択登校制(新型コロナウイルス感染症を受けた措置)で登校を希望しない児童・生徒を対象としていますが、長期間不登校の児童・生徒にも学習の機会を与える観点から、拡充が図られるものです。
寝屋川市では昨年、監察課を設置し、市長部局がいじめの初期段階から積極的に関与するとともに、告訴・訴訟の支援を行うなど、全国初の新たなアプローチを導入し、いじめ事案の克服を進めています。ライブ配信をはじめとする不登校に対する取り組みは、「いじめ」に続く第2弾の位置づけのようです。
寝屋川市の発表によると、対象者は以下の通りです。
〈対象者〉
①長期にわたる不登校の児童・生徒
②入院や家庭で長期にわたり療養している児童・生徒
③受験前に体調がすぐれない児童・生徒
※①と②で最大約250人を想定(参考:全児童・生徒数 1万5993人)
今後2か月の間にライブ配信が必要な児童・生徒(専門家の意見も聞きながら決定)が視聴できるように調整を進め、2学期(第2段階は3学期)からの導入を目指します。
〈導入スケジュール〉
①6月25日:全保護者へメールで案内通知
※ライブ配信が必要な場合は、以下の調整を行う
・家庭と学校、スクールカウンセラーとの調整
・登校支援教室での視聴調整
②8月17日:第1段階導入開始
・視聴に必要な端末などの環境は各家庭で用意
③1月7日:第2段階導入開始
・GIGAスクール構想の実現(1人1台端末の配備)により、必要な家庭への端末の貸し出し開始
ライブ配信は教室内に置かれた撮影用の端末+自宅の視聴用端末を通し、Skypeで視聴できるというものです。
※寝屋川市企画三課提供
今後の課題としては、授業のライブ配信の受講とあわせて、担任などによる対面での学習活動の確認、学力定着の確認を行うことにより、指導要録上「出席扱い」となるよう、体制整備を進めるとともに、文部科学省との調整・確認を行う必要があるとのこと。
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