寝屋川市の医師が人々を笑わせるユーモラスな研究に贈られるイグノーベル賞を受賞としたとして、話題になっています。
※資料写真
イグノーベル賞(wikipedia)とは、1991年に創設された、一見風変わりであったり独創的で面白い研究に対して贈られる国際的な賞。(内訳はノーベル賞のように物理学賞、経済学賞、文学賞、平和賞など10種類。)
2015年のイグノーベル賞は9月17日(米国時間)に発表され、医学賞に選ばれたのがアドバンスロード商店街の診療所「木俣肇クリニック」(公式ホームページ)で院長を務める木俣肇さん(62歳)。
※東側(寝屋川市役所方面)を向いて撮影
木俣さんはアレルギー科の医師としてステロイドホルモンを使わない治療法を行い、アトピー性皮膚炎患者の治癒を目指すだけでなく、数々の研究を海外の専門誌で発表してこられました。
そんな木俣さんが2004年に論文発表した「キスがアレルギー症状の緩和に効果的」という研究成果が、独創的であると世界から認められたようです。受賞の快挙は、新聞などの各社で報道されていました。
LINK:キスでアレルギー緩和=日本人医師にイグ・ノーベル賞-米(時事通信、2015年9月18日配信)
時事通信の記事によると、
大阪独創的でユーモラスな研究に贈られるイグ・ノーベル賞の今年の受賞者が17日、米東部ボストン近郊のハーバード大で発表され、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患の患者が恋人や配偶者とキスすると症状が緩和することを報告した大阪府寝屋川市の診療所の院長、木俣肇さん(62)が医学賞を獲得した。日本人のイグ・ノーベル賞受賞は9年連続。
木俣氏は、スギ花粉などにアレルギーを持つアトピー患者やアレルギー性鼻炎の日本人男女複数に、それぞれ個室で30分間、穏やかな音楽を聴きながら恋人らとキスしてもらったり、同じ環境で抱擁だけをしてもらったりする実験をした。
その結果、キスの後はアレルギー反応を引き起こす原因となる抗体の産生や特定のたんぱく質の血中レベルが低下し、症状が弱まった。抱擁だけの場合、そうした変化はなかった。
木俣氏は論文でキスが精神的ストレスを和らげ、アレルギーの緩和につながった可能性を指摘した。受賞に際し、「人間本来の治癒力とも言うべき豊かな感情を大いに利用し、アレルギー反応を弱めてほしいと切に願っている」とコメントした。
※時事通信の記事(9月18日付)から引用
とのことです。
「キスをすればアレルギー症状が緩和されるのではないか?」というアプローチや、「抱擁だけでは効果がない」という研究結果がとても面白いですね。
イグノーベル賞の受賞にあたって、受賞者にはトロフィーと10兆ジンバブエドル(ハイパーインフレを起こして価値を失った通貨)が贈られたそうです。
【地図】木俣肇クリニック
※「上官」さん、情報提供ありがとうございました!