建て替え工事が進められていた「寝屋川市クリーンセンター」(寝屋南1丁目)の新工場が、3月30日(金)に竣工しました。
新工場は1980年から稼働して老朽化が進む旧工場に代わるものとして、クリーンセンターの敷地内に建設されました。(総事業費は122億4720万円。1枚目の写真左が新工場、同右が旧工場です。)
設計などは2014年7月に着手。2015年1月から邪魔になる設備(持込みごみ受付所や計量機など)の撤去工事が始まり、同年7月から工場本体の本格的な工事に入っていました。
※建設中に掲示されていた工程の予定表
約2年間の土木建築・プラント工事を経て、2017年12月から実際にごみを燃やす試運転が始まり、3月30日(金)ついに竣工!
4月1日(日)に新工場6階の多目的室(災害時に市民の避難場所として利用可能)で竣工式が行われました!
10時から始まった竣工式には、政治家(市長や市議会議員、府議会議員、国会議員)や地元の自治会関係者らが出席。
政治家らの挨拶が続きます。
式典中に上映された着工から竣工までを映像にまとめたビデオは、とても分かりやすかったです。クレーンで次々とプラントの機器が搬入される様子は、圧巻でした。
始めに案内されたのは、屋上の太陽光発電システムです。
階段から外を見下ろすと、役目を終えて解体される予定の旧工場が。
太陽光発電システムの発電能力は、60kW。焼却で発生する熱を利用したごみ発電(4710kW)を合わせると、施設内で使用する電気が賄えるだけでなく、年間約3億円の売電収入が期待できます。(3階の説明のパネル)
ガラスの向こう側に見えるのは、計量の終わったゴミ収集車が入ってくるプラットホームです。
4つのドアのうちの1つに向かってバックすると、自動でオープン。ゴミピットにごみを下ろします。
こちらが搬入されたゴミを溜めるゴミピットです。竣工したばかりとはいえ、数か月間試運転を行っていたのでだいぶゴミが溜まっています。
ガラス窓の前には、クレーンの操縦士が座る操作盤のレプリカが…!
日曜日なので入ってくるゴミはありませんでしたが、焼却炉へと投入するゴミクレーンの動きを見ることができました!
このクレーン(1回で約1tのゴミをつかみます)はとても大きく、
中央制御室にはコンピューターやモニターが並び、常に安定した焼却設備や発電設備等の運転を行っています。自動化が進み、少ない人数で24時間管理を行えるのが特徴です。
続いて焼却炉の説明です。2基の焼却炉で200t/日の可燃ごみを焼却することができます。
24時間連続で燃やすゴミの燃焼温度は、850℃以上!投入するゴミの性質を事前検知して最適な焼却環境(空気量や給じん速度、火格子速度など)を自動的に制御するシステムを備えた効率の良い焼却炉です。
また排ガス処理設備(濾過式集じん器や触媒反応塔など)も法令よりも厳しい自主基準値を遵守する環境対策に優れたものとなっています。
ゴミを燃やした時に発生する熱で蒸気を作り、発電する装置の説明もありました。(発電量は前述)
他にもゴミのクイズは小学生の社会科見学だけでなく、大人にとっても勉強になりそうです。
普段生活していると自分の出したゴミの行方を意識することは少ないですが、これを機会にゴミの減量を意識したいものですね。
以上、竣工式と見学会の様子でした!
【地図】寝屋川市クリーンセンター
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