5月26日(日)に寝屋川市駅東口のアルカスホールで、各分野で功績を挙げた市民や職員らに表彰状を授与する「平成30年寝屋川市政感謝会」が行われました。
市政感謝会では、長年務めた行政委員やスポーツ・芸術分野などで功績を挙げた市民(全国中学校リズムダンスふれあいコンクールで入賞した友呂岐中学校の生徒など)らが出席。その中には「銀河鉄道の父」(講談社、2017年9月)で第158回直木賞を受賞した小説家・門井慶喜さん(寝屋川市在住)も含まれていました。
授賞式終了後に別室で門井慶喜さんの単独インタビューが行われたので、その様子をご紹介いたします。
インタビューの冒頭では、門井さんと北川法夫寝屋川市長と改めて対面。市長が市を代表して感謝の気持ちを伝えました。
その後行われた質疑応答の内容(要旨)を一部ご紹介すると、以下の通りです。
-この度は受賞おめでとうございます。受賞された感想をお願いいたします。
とても名誉なことだと思います。執筆作業は孤独なので、壇上に立つ立場になるのは「自分で良いのか」というように意外でもあり嬉しいです。
-直木賞を受賞して生活は変わりましたか?
受賞直後は週の半分以上東京にいるなど忙しかったですが、だいぶ落ち着いてきました。
-寝屋川市にはいつからお住まいですか?
2005年からなので10年以上経ちますね。妻・子供1人と3人で引っ越してきました。寝屋川市を選んだのは、妻の実家があるという縁からです。7年ぐらい前からは仕事場も自宅の向かいに構えて執筆しています。
-寝屋川市の風土についてはどう思われますか?
寝屋川市をはじめとする関西地方や北河内地区は歴史があふれる環境だと思います。私は色々な時代をテーマにして小説を書きますが、身近にそういった環境があるのは安心感があるというか、執筆にも良い影響を与えていると思います。
あと関西の人は男女問わずよく笑いますね。住んでいて暗くならないのはよいと思います。
-歴史物の小説を書くメリットは何でしょうか?
存命中の人では書きにくいことでも書けるという点でしょうか(笑)小説を書く上でその点は大きいと思います。
-歴史が好きになったきっかけはありますか?
父が慶喜と名付けてしまうぐらい歴史が好きだったので(笑)、先天的なものはあると思います。
-宮沢賢治の家族に関心を持ったきっかけは何ですか?
子供向けの本で宮沢賢治について読んだら、立派な人でした。調べていくと、更に立派な人であることがわかりました。宮沢賢治本人についての本は既に出ていましたが、家族について書いた本はありませんでした。では、書こう!と。
-寝屋川市を舞台にした小説を書くのはいかがでしょうか?
寝屋川市の歴史の書物などを詳しく読んだわけではありませんが、魅力はあると思います。
-寝屋川の町に「こうなって欲しい」などはありますか?
本屋がもっと増えてほしいですね。近頃はショッピングモールの中ぐらいにしかないので。あと寝屋川は私立の高校や大学もあるので、自習スペースがあればよいのではないでしょうか。社会人だって勉強する人はいますので。
-寝屋川の好きなスポットなどはありますか?
淀川の河川敷は好きですね。堤防から河川敷を見下ろすと、執筆で疲れた目の保養になります。
-休みの日はどうされていますか?
平和堂にはよく行きます。子供が3人いるので一緒に電車を見たりすることもあります。
-消防団に入ったきっかけは何でしょうか?
声をかけられたからです(笑)ほとんどの人がそうじゃないですか?受賞してからはほとんど活動できていませんが、出初式の時の放水などはよくやっていました。
-北関東出身で同志社大学入学を機に関西に来られたということですが、京田辺と今出川、寝屋川市の中で一番良かった町はどこですか?
(少し間を置いて)寝屋川市です! いや~、何かのトラップかと…(笑)
-1日のスケジュールを教えてください。
私の生活が作家のスタンダードになるかはわかりませんが、午前4時に起床します。7時に家族とご飯を食べ、その後に仮眠。その後18時ぐらいまで仕事をして21時ぐらいには就寝します。
-今後の抱負をお願いいたします。
今後も寝屋川市で皆さんに読んでもらえるような執筆活動を続けていきたいと思います。
インタビューの内容は、以上になります!
生で作家の方から歴史に関するとらえ方や寝屋川市についての意見を聞けたので、とても有意義だっと思います。
長文をご覧いただき、ありがとうございました!
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