大阪府立環境農林水産総合研究所生物多様性センター(寝屋川市木屋元町)に展示されている淡水魚・イタセンパラが産卵期を迎えて綺麗に色づいてきています。
イタセンパラ(Wikipedia)は淀川水系・濃尾平野・富山平野に分布しているコイ科タナゴ亜科の絶滅危惧種で、国の天然記念物にも指定されています。生物多様性センターでは1972年からイタセンパラを飼育していて、保護活動と啓発に務めてきました。
7月にもその取り組みを取り上げているのですが、その時のイタセンパラはオス・メスともに銀色でした。
それが今はオスの体が紫色(ヒレは黒や白)に色づいているのが分かります。孔雀のような婚姻色でメスにアピールしているのだとか。
メスの体は銀色のままですが、生きている二枚貝に卵を生みこむための産卵管が金魚のフンのように伸びてきています。
説明のパネルによると、イタセンパラの寿命は約1年と短く、毎年秋になると産卵の時期を迎えます。秋に生みこまれた卵は二枚貝の中で孵化をして、そのまま寒い冬を過ごします。春になって暖かくなると二枚貝から泳ぎ出て、秋の産卵に向けて成長するみたいですよ。
イタセンパラは敷地内のビオトープにも生息しています。ビオトープでは既に卵を生んでいる姿が確認されているそうです。毎年産卵、孵化、成長のサイクルを繰り返しているのを知ると、勉強になりますね。
生物多様性センターは、国道1号線(寝屋川バイパス)木屋元町交差点の西側にあります。
天然記念物のイタセンパラのほか、様々な水辺の生き物を自由に見学できます。10月24日(日)には生き物ふれあいイベントが実施される予定とのこと。(10月14日時点で定員間近)
生物多様性センターについて詳しく知りたい方は、大阪府立環境農林水産総合研究所の公式ホームページをご覧ください。
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